ヴィンテージゆし木三線 −タマイ真壁型− ウルミ塗再現 当時のパーツそのままです

SOLD OUT

三線愛弦家は自身の生涯の中で得たものをとことん愛着を持って保管し続けるものである。今回はそんな一丁をご紹介させていただきます。
昭和五〇年前半の作と伝わるタマイ真壁三線。県産ゆし木材。
元々の塗りは古いウルミ塗であった。またツボ部分が左手の指圧で塗りが擦れるまで愛用に愛用を重ねてきたことが一眼見てわかるものであった。この所有者が当時手に入れた状態に手を加えて元に戻し、次の継承する愛弦家様にお渡しできる様考慮し、丁寧に塗りはぎを行い、新たにウルミ塗りを施した。光に当たると濃い茶黒系の色味がなんとも味わい深い仕上がりとなった。チーガはチャー木材の手作りのものをそのまま使用し、表面の破れた部分は新しく張り直しを行った。元々民謡用として中音域の七分張りであったと伺っていたので、同じく表面を七分張りの本皮張りで仕上げた。裏面は楔打時代の古い皮が張り付けられているが、損傷もなくまだまだ使える状態であるのも驚くものである。
歌口、カラクイ、胴巻き、糸かけのパーツは交換することなく、当時のそのままの物を装着しました。カラクイといえば先端の球が2箇所取れてございますがら下手にこちらで新しい部品に交換したり手を加えることは必要なく、むしろ避けたほうが三線のオリジナリティを保つには必要と感じたためです。
弦高調整のための分当てに関しても、使用に問題ない調整がなされていたため、こちらも手を加えておりません。棹は大きな捻りもなくトゥーイも正常の範囲でございます。鳴りは中音域の実に柔らかい音色。きっと前所有者さんもこの中音域三線で弾く情節を得意としていたのだろうという想いになります。
メンテナンス完成後、ご親族の許可のもと仏壇の前に三線を飾り手を合わせ、報告をさせていただきました。
これから末永く御愛用いただける三線です。ヴィンテージ三線に興味や関心のある方、味わい深い歴史と音色の一本を求めるプレイヤーの皆様にご提供したいと願っております。
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